安全対策

釣り中の事故について

海で遊ぶのは楽しい反面、危険もいっぱい!

 

自分の身は自分で守ろう!

海でのレジャーは楽しいだけではなく死に直結するような事故も頻繁に起きているという現実も知っおくべきかなとおもい海上保安庁の資料を基にしてちょっと書いてみました。

 

釣り中と遊泳中の事故は突出して多い

海上保安庁資料~マリンレジャーに関する海浜事故種別発生状況の推移、平成18年~平成27年

釣りは衣服を着たままであり海中に転落すると想像以上に動きにくいです。もともと水中に入って遊ぶ事を想定していないので、不注意で転落した場合はパニックに至りやすいのかもしれません。

 

 

気軽に入れる防波堤や護岸でも安全対策はしっかりと!

海上保安庁資料~活動場所別事故及び死者・行方不明者数とライフジャケット着用率(過去5年間)

 

上の表は岸からの釣りでの事故の内容を記したものです、磯場での事故者の場合は6割近くの方がライフジャケット着用しているのに対し防波堤、消波ブロック(テトラ帯)では2割、岸壁では0.5割と低く、磯場に行く釣り人との事故に対する意識の差が大きいです。

磯場は瀬渡し船で沖磯に渡る方も多いのでライフジャケット装着者の割合は多いと思います、地磯にしても気軽に入れる場所ではない限りそれなりの心得のある方以外で入って行かれる方は少ないのでライフジャケットの装着も多いのではないかと感じます。

気軽に入れる場所でも事故への備えはしておきましょう!
事故が起きてから焦るより事故は起きて当たり前くらいの気持ちでいれば、事故が起きた時にもある程度冷静に行動ができると思います。

 

 

不注意を防ぐのは難しい。

海上保安庁資料~マリンレジャーに関する内容別事故原因(平成27年)

 

不注意自体を防ぐ事は難しい事です。人間は1つのことに注意が注がれている時は他のことは自然と不注意になってしまう生き物らしいです
魚とのやり取りに夢中になったり、道具を海に落としそうになった時など注意が他に注がれるようなシチュエーションはいくつもあります。
不注意で事故が起きる事を想定し対策を考えておくようにしましょう。

 

 

年齢が上がるに連れ増える事故

海上保安庁資料~マリンレジャーに関する海浜事故の年齢別構成

 

年齢が上がるにつれ事故がお多くなっています、事故の原因は前の資料の通り不注意が多いのでしょうが事故後にどうするか考えておく事も必要だと思います。

僕は40代ですが絶対的に20代や30代の頃よりは色々と鈍ってきていると思いますし、今は若い時ほど事故に対しての対応力があるとは思えません、現に今年の冬、深夜にテトラの上で足を滑らせて転んでしまいました、たまたま一段下のテトラに引っかかり全身が海水に浸かる事はありませんでしたが今でも思い出すとぞっとします。

その時以来足場の悪い場所ではより慎重に行動するようになりました。

 

 

ライフジャケットは必要です!

海上保安庁資料~陸からの海中転落者のライフジャケット着用・非着用別の死亡率(過去5年)

 

グラフを見る限りライフジャケットを装備して無い方の死亡率が50%と多過ぎる気がします。

ライフジャケット装着者も転落事故自体は起こしてはいるが自力で生還できる方が多い為に海上保安庁への救助を求めないで済んでいるので統計的に事故者数が少ないのでは無いかと思います。

対して非着用者の場合は通報や救助の連絡をせざるを得ない状況に至ることが多く、事故に遭われた約半数の方々が命を落としているという状況なのではないでしょうか。

実際には装着者、非着用者に関わらず海上保安庁が認識していない転落事故は数え切れないほど起きていると思います。

例えば、転落した後に自力や友人の助けで助かった場合に事後で海上保安庁に電話して「落ちたけど助かりました」と連絡する方はほぼいないと思いますし、人知れずお亡くなりになってご遺体が上がらなかった場合も海難事故の統計には入らず、一般的な行方不明者として扱われるのでは無いでしょうか。

沖磯や船舶などに比べ護岸や防波堤のような人が多い釣り場で事故にあった場合、ライフジャケットを装備していればパニックにも至ることも少ないでしょうし、浮いていれば周囲からの助けも期待できるので助かる可能性は高いような気がします。

 

事故に対する対策

海上保安官では、ライフジャケットの装着と防水パックに入れた携帯電話を所持することで飛躍的に生存率は上がるということです。
これだけ装備していれば必ず助かるというわけではありません、波や風、潮流や水温などの状況によっては大変な事になってしまう事もありますし、救助を要請したかといって海が荒れれば捜索自体困難な状況になる可能性もあります、今のところ岸から釣りをするうえでの事故対策としては、ライフジャケットと防水パックに入れた携帯電話を持つことが最善なのではないでしょうか。

 

  • ライフジャケットを正しく装着する。
  • 携帯電話を防水パックに入れておく。
  • 落水した場合すぐに118番(海上保安庁)に連絡する。ライフジャケットを着ていても転落の際にケガをしてしまったり登れる足場が無い、潮に流される等自力では厳しい場合もあると思います。
  • 気象・海況を常に確認して危険を避ける。
  • 事故が起きた場合に自力で対応できないような場所に入る事を避ける。(立ち入り禁止の場所など)
  • 海で遊ぶ場合はなるべく単独での行動は避け複数で行動すると良いようです、僕も含め単独で行かれる方は多いとは思いますが周囲に人がいる場合は挨拶等のコミュニケーションをとり、現場で知人を作るのも良いと思います。
  • なれていない場所では必ず転落した際に上がれる場所があるか確認しておく。

 

事故が起き自力でどうにもできない場合は、多くの人の助けが必要になります、そうならない為にもできるだけ事故が起きない、起きた場合でも対処できるということが大切だと思います。

楽しい釣りを続けていくためにも安全対策をしましょう!

 

 

救助をする場合

人間はパニックに至ると、溺れている側はどうにか水中から出ようと暴れます、掴まれる物があるなら何でも掴んでより水面の上へと登ろうともがきます、そんな状態の時に助けに行くのは危険です、助けに入った人を掴んでその人のさらに上に行こうとします。
結果、溺れている方は助けに入った方を海に沈めてしまい、二重遭難に繋がります。

ダイビングをしている時に先輩のダイバーに教わりました。

「事故で二重遭難にあうのは親子とか兄弟、夫婦のような親しい関係の人が多い、親しいからこそ助けに飛び込むがパニックに至った人は子供であろうが女性であろうが非常に強い力で暴れる、最悪自らが助けに行く時は溺れている人が気絶してから行って蘇生するといい。」
という感じでしたが、気を失い呼吸が停止してしまった場合蘇生できたとしても、蘇生するまでの時間によっては脳に重大な障害が発生したりします。

幸い今まで僕はそう言う場面に接することは無かったので良かったですが、笑いながら「落ちちゃった」とか言いながら泳ぐ余裕があれば良いですが、本気で溺れている人を見たら飛び込んで助けられる自信はありません。

 

  • 救助をする場合は自分が海には入らず浮く物を投げ込む、救助用の浮き輪や空のクーラーボックスなど、届く場所ならロープロ付けると変な方向に投げてしまった場合でも投げなおしができると思います、ストリンガーのロープや水汲みバケツのロープ等。
  • 早めに118番に連絡をする。
  • 最悪自ら海に入って救助する場合は、必ず浮くものを装備する。
  • もしもの為に心臓マッサージの仕方など確認しておくと心強い。

 

一般の方が救助するとしてもこれくらいが限界でしょうか。

 

 

海上保安庁の資料は今後僕たちが釣りを続けるうえで大切なことを沢山考えさせてくれると思います、僕の文章力の低さのせいで非常に読み難かったとは思いますが、最後まで読んで頂き有難うございます!

もっと詳しく見てみたいという方は海上保安庁の資料に直接目を通してみてください。船舶関連の内容も多く記載されています。
下のリンクのページの海難と対策の現状に年毎のレポートが掲載されています、平成28年版の新しい資料も出ています。
リンク:海上保安庁・海の事故情報

 

 

 

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